リノベを機に、いい椅子がほしい!飛騨産業・宮崎椅子──高価だけど何が違うの?

家具・設備で変わる

リノベを機に家具を買い替えたいあなたへ

リノベーションをきっかけに「家具も新しくしたい!」と思う方は多いのではないでしょうか。
せっかくなら長く使える木製の良い家具を選びたい……でも、

  • 価格帯の違いは何?
  • どうやって選べばいい?
  • 実際に座るにはどこへ行けばいい?
  • どこで買うのがお得?

こんな疑問はありませんか?

私もまったく同じ悩みを抱えながら、情報の少なさに苦戦しました。
調べて、座って、比べて──ようやく納得のいく「お気に入りの椅子」に出会えました。

今では椅子に腰かけるたびに幸せを感じています。

この記事では、私が実際にたどった家具選びのストーリーと、椅子選びで気づいた大切なポイントをまとめました。
同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

椅子の価格帯によって何が違うの?

家づくりやリノベを検討すると、さまざまな家具と出会います。
「この椅子いいな」と思って調べてみると、一脚10万円以上で驚くことも。
量販店の椅子と比べれば2倍どころか3倍以上の差があります。

デザインの良さは分かるとして、「あとは何が違うの?」という疑問が出てきますよね。

結論:高価な椅子は“全然違う”

いきなり結論ですが、良い椅子は全てにおいて違います。
ただし、座り心地は身体のつくりによって合う・合わないがあるため、必ず座って選ぶことが重要です。

ここから各項目を順に解説します。

耐久性|安価は“劣化”、高価は“経年美化”

安価なものは見た目の劣化が早く、高価なものはいわゆる経年美化、味が出るものが多く、メンテナンスによって長期間使い続けることが可能な印象です。

安価な椅子高価な椅子
・経年劣化しやすい
・表面材が剥がれたり、天板が浮いたりすることも
・合板の場合、メンテナンスして長く使うのが難しい
・経年美化する
・無垢材は使うほど味が出る
・定期メンテナンスで10年、20年以上使える

安価なものでも壊れやすいわけではないと思います。

私自身、◯印のダイニングチェア(一脚約2万円)とテーブル(約7万円)を10年ほど使用しましたが、表面が剥がれたり凸凹し始め、見た目の劣化が進んでしまいました。
それらは合板だったため、修理・再生して使い続けることが難しかったのです。

※合板がすべて悪いわけではありませんが、寿命や見た目の変化は無垢材とは大きく異なります。(合板と無垢材の違いは以下のイラストを参考にしてください)

左:無垢材,右:合板

デザイン|「オリジナル」と「リプロダクト」の違い

家具には大きく分けて2種類あります。

正規品(オリジナル)とそうでないものに大別されます。

 オリジナルとは、いわゆる正規品。そうでないものとは、「リプロダクト」と呼ばれ、オリジナルをベースに復刻・再生産された製品になります。一般的に「リプロダクト」のほうが安価になります。以下にまとめます。

項目リプロダクト正規品(オリジナル)
販売会社多様デザイン権を持つ正規メーカー
価格安価高価
素材・品質メーカーにより様々高品質な素材・工程
意匠権保護期間終了後に製造保護期間中に製造

ただし「リプロダクト」は一括りにできません。
見た目がただ似ているものもあれば、製造中止になっていたものをデザイナーと共に復刻・再生産されたものもあります。

 後者の例として、宮崎椅子製作所さんではデザイナーと協業して“ほぼオリジナル”として復刻しています。

宮崎椅子製作所「私たちの家具づくりについて」

リプロダクト製品がオリジナルに対して安価である場合は、それなりのクオリティだと思って良いと思います。

 オリジナルを求めるか、見た目が似ていればいいか。考え方は様々ですが、個人的には 断然オリジナル派 です。

理由はただ一つ。

使っている時の満足度が圧倒的に違う。

制作に携わる方々の思想や技術がまるで違うからでしょう。

肘置きに手を置いた瞬間、木肌の滑らかさに触れた瞬間──
座るたびに椅子の魅力を実感することができます。

機能性|細部に宿る配慮がすごい

良い椅子ほど、細部に驚くほどの工夫があります。
取手、手触り、重さ、ネットの画像で見るのと、実際に座って触れるのでは、全く違います。「こんな細かいところにもこんな配慮があるのか!」と驚くことが何度もあります。

例)

  • 宮崎椅子製作所「NO42」
    肘掛けの表面が僅かに凹み、腕が驚くほどフィット。
  • HIDA「SEOTO-EX」
    背面に取手があり、椅子を引き出しやすい。

写真やネット画像だけでは分からない“使いやすさ”が随所にあります。

加工|触ると分かる、作りの違い

これは実際に触れた瞬間に違いが分かります。

「NO42(宮崎椅子製作所)」「HIDA SEOTO-EX (張り座・板座)」等を使用していますが、どちらも表面が驚くほど滑らか。あまりに滑らかな表面と曲面で、無意識になでてしてしまうほどです。本当に細部まで手がかけられている印象です。購入して半年以上経った今でも新たな発見があります。

 正直なところ、高価な椅子はどれだけ違うのか半信半疑だったところもありますが、使うたびにその良さを実感することになりました。この椅子にかけた職人の手間と時間を考えると高価なのは納得できます。

素材|無垢材と突板合板の違いは大きい

家具の価格を左右するのが素材。

  • 突板合板:加工しやすく安価。大半の量販家具はこれ。
  • 無垢材:高価だが耐久性・経年美化の点で優秀。

加工のしやすさや、原材料の価格を考えると突板合板となり、世の中で出回る家具のほとんどはこれでしょう。突板合板が悪いわけではありません。薄い無垢板を素晴らしい技術で曲げ加工した合板もあります。長く使うとなると安価な合板よりは、無垢材一択だと思います。

 筆者は◯印製合板の家具を10年ちょっと使用しました。椅子もテーブルも表面が凸凹し始め、見た目には使用感でいっぱい。人を自宅に招くのもはばかるようになりました。定期的に買い替える方なら良いかもしれません。

私は◯印の合板家具を10年使いましたが、表面の浮き・剥がれで見た目が大きく劣化しました。
一方、無垢材家具は使うほど味が出て長寿命です。

どう選ぶべき?椅子選びの基準

一般的な観点は以下の通り。

  • デザイン
  • 座り心地
  • メーカー
  • 価格

しかし重要なのはここ。

「高価=座り心地がいい」わけではない

実際に座ってみると、高価でも合わない椅子はあります。

当初は、高価な椅子ほど座り心地がいいのではないかと考えていました。でも実際にお店に行き、高価な椅子にいくつも座ってみましたが、「高価=座り心地がいい」ではありませんでした。また、有名デザイナーの椅子だから、座り心地が優れているわけでもありませんでした。

 座り心地は“人によって違う”

私の場合、宮崎椅子製作所の「NO42」のデザインと機能性に惚れ込み、座る前から購入することをほぼ決めていました。
しかし、いざ座ってみると…

足がつかない・・・

北欧出身の椅子のサイズに対して、The 日本人の小柄な私は、足の長さが足りなかったのです。

 結局脚を3cmカットして購入しましたが、カスタムしてでも買って良かったと思うほどのお気に入りです。選ぶ基準は人それぞれ
 
座り心地を中心に選び方を書いてきましたが、座り心地よりもデザインを重視する方もいるでしょう。また、ブランドやデザイナー、ビンテージものなど、好みや選ぶ基準は人それぞれだと思います。
 迷っている皆さん!好きなもの、本当に欲しいものを購入しましょう!
私自身もそうですが、きっと使うたびに幸せを感じることと思います。
ちなみに私のお気に入りは、次の3つ。


「NO42」(宮崎椅子製作所)

「HIDA SEOTO-EX (張り座)」 飛騨産業


「HIDA SEOTO-EX (板座)」 飛騨産業

実際に座って選びたい!おすすめショップ

1. 三芳家具(本当におすすめ)

宮崎椅子・飛騨産業の取り扱いが豊富。
ご夫婦で営む歴史ある素敵な店舗です。

  • 丁寧な説明
     宮崎椅子製作所や飛騨産業の椅子がたくさん並ぶ店内では、試座に快く応じてくださいます。座りながら、椅子の特徴について大変丁寧に説明していただきました。結局店内の椅子のほとんどに座った気がします。
     自分の体に合っているかどうか確かめたり、生地サンプルを実際に触って確認したりすることができました。
  • 一部ブランドは割引あり

こちらのお店では、ブランドによって割引があります。(割引がないブランドもあります)
例えば、飛騨産業なら公式ページで買うよりも確実に安く買うことができます!詳しくは問い合わせてみてください。飛騨産業の椅子は公式より安く買えました(要問い合わせ)。

2. ネットショップ

店舗が近くにない場合や在庫のバリエーション重視なら◎。

メリット:

  • 欲しい椅子が見つかりやすい

店舗はどうしても在庫に限りがあります。店舗にない製品がほしい、近くに店舗がない場合、ネットでほしい椅子、好きな椅子を購入できるところが最大のメリットでしょう。以下にいくつか紹介しますね。参考にしてみてください。

  • ポイント還元が大きい(実質割引)

ネットショップだと、ポイントが付く場合が多いです。割引があまりない国産椅子ですが、価格がそれなりにするため、購入時につくポイントも大きくなり、実質値引きとなります。ポイントアップキャンペーンなど、上手に活用するのもいいと思います。

まとめ|「本当に欲しい椅子」を選ぼう

  • 高価な椅子は、安価な椅子とはクオリティが全く違う
  • 座り心地は“人それぞれ”なので、できれば試座が必要
  • デザイン・メーカー・価格…基準は人それぞれ
  • 少し背伸びしてでも「本当に欲しい椅子」を買うと幸せが続くはず!

あなたが「自分に合った椅子」と出会えることを心から願っています。

その椅子は、きっと日々の暮らしを豊かにしてくれるはずです。

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