「内窓って、つけたらどれくらい効果があるんだろう?」
リノベ前に色々と調べたものの、こればかりは住んでみないとわかりません。
カタログには「断熱効果◯倍」と書かれていますが、実際にマンションに住んでみたとき、内窓の中の温度がどう変わっているか——それを実測した記事はほとんどありませんでした。
そこでわが家では、断熱スケルトンリノベでYKKAPプラマードU(アルゴンガス入り)を全窓に追加したあと、冬と夏に実際に温度を測ってみました。
寒さと間取りに悩んだ末、断熱スケルトンリノベに踏み切った5人家族の筆者が、内窓設置後の実測データについて書いていきます。
結論:大きな効果あり。内窓1枚で、外と室内の間に「温度の段差」ができる
結論から書きます。
内窓を追加すると、こんな構造になります。
[外気] → [既存サッシ(シングル)] → [空気の層] → [内窓(プラマードU)] → [室内]

ポイントは、既存サッシと内窓の間に「閉じ込められた空気の層」ができること。この空気の層が断熱材の役割を果たすので、外と室内の間に「温度の段差」が生まれます。
実際に冬の朝、温度計で各場所を測ってみました。
| 場所 | 温度 |
|---|---|
| ①外気 | 6.4℃ |
| ②既存サッシと内窓の間(空気層) | 8.3℃ |
| ③内窓のすぐ室内側 | 19℃ |
| ④部屋の中央(室温) | 22〜23℃ |
①→②で+2℃、②→③で+11℃、③→④で+3℃。段階的に温度が上がっていき、最終的に外気との差は約16℃。このうち、内窓1枚だけで約11℃の温度差を生み出しています。
夏は逆の動きをします。直射日光下の外気が49.5℃のとき、サッシ間空気層は43.7℃、室内(窓際)は31.4℃。外気が約50℃でも、室内は約30℃に抑えられているということです。
数字で見ると、内窓の効果は明らかです。以下、冬と夏それぞれの実測データを詳しく見ていきます。
わが家の内窓スペック
最初に、わが家がどんな内窓を入れたかを整理しておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 既存サッシ | シングルガラスのアルミサッシ(リノベ前と同じ) |
| 追加した内窓 | YKKAP プラマードU(アルゴンガス入りLow-E複層ガラス) |
| 設置範囲 | 3LDKの全窓 |
| 構成 | シングルサッシ+ダブル樹脂サッシの「合計3枚ガラス」状態 |

マンションの規約上、外側のサッシ(外気に面する窓)は交換できません。だから「既存サッシはシングルのまま残し、内側に高性能な内窓を追加する」のがマンションリノベでは唯一の選択肢でした。
【冬編】実測データ:外気6.4℃の朝に測ってみた
2026年1月、冷え込んだ朝に温度計を持って各場所を測ってみました。
| 測定場所 | 温度 |
|---|---|
| 外気温 | 6.4℃ |
| 外窓と内窓の間(サッシ間空間) | 8.3℃ |
| 内窓のすぐ室内側 | 19℃ |
| ハニカムブラインドを下げた状態(内窓側) | 20.7℃ |
| 玄関ドアと内扉の間 | 15.1℃ |
| 内扉の内側(廊下) | 22.4℃ |
| 室温(リノベ後の設定温度) | 22〜23℃ |
注目すべきは、「サッシ間8.3℃ → 内窓室内側19℃」の段差です。内窓1枚を挟むだけで、約11℃の温度差が生まれています。

表面温度の比較(2月下旬・外気温9℃)
別の日に、各部材の表面温度も測ってみました。
| 測定対象 | 表面温度 |
|---|---|
| 室温 | 24℃ |
| ハニカムブラインドの表面 | 23℃ |
| 内窓(プラマードU)の表面 | 20℃ |
| 既存シングルサッシの表面 | 12℃ |
| 湿度 | 45% |

シングルサッシ表面12℃ vs 内窓表面20℃ → 約8℃の差。このシングルサッシは、内窓がなかったらそのまま室内側に冷気を伝えていた窓です。リノベ前は窓際にいるだけで寒さを感じていた理由が、この数字でよくわかります。
【夏編】実測データ:直射日光49.5℃の日に測ってみた
夏も同じように測ってみました。
| 測定場所 | 温度 |
|---|---|
| 外気温(直射日光下) | 49.5℃ |
| 内窓と既存窓の間(サッシ間空間) | 43.7℃ |
| 室温(窓際日陰) | 31.4℃ |
| 室温(窓から2〜3m離れた場所) | 28℃ |
| 湿度 | 65% |

外気と室温の温度差は約20℃。サッシ間空間が43.7℃まで上がっていても、内窓を通過すると室温は31.4℃に抑えられ、さらに窓から離れた場所では28℃。
夏は「断熱で熱を入れない」効果が、冬以上に体感に直結します。エアコン1台を24時間運転するだけで、家全体が28℃前後に保たれる理由は、この内窓の遮熱効果が大きい。
なぜ「窓交換」ではなく「内窓追加」を選んだか
マンションリノベで断熱を考えるとき、選択肢は実質ひとつです。
既存サッシは管理組合の規約上、原則として変更できません。これは多くのマンションで共通のルール。外観の統一性を保つため、住戸ごとに窓のサッシを変えることはできないのです。
そのため、マンションで断熱性能を上げたい場合の方法は——
既存サッシはそのまま残し、室内側に高性能な内窓を追加する
これが現実的な唯一解になります。
今回わが家が選んだのは、YKKAPの「プラマードU(アルゴンガス入りLow-E複層ガラス)」。樹脂サッシ+複層ガラス+アルゴンガス封入と、内窓としてはかなり高い断熱性能のあるタイプです。
【公式】ウチリモ 内窓(旧:マドリモ 内窓 プラマードU)|YKKAP
※2024〜2025年にブランド名が「マドリモ」から「ウチリモ」に変更されました。
補助金を活用すれば、費用負担は大きく下がる
内窓だけの費用は、わが家の場合「スケルトン断熱リノベの工事費に含まれていた」ため正確な数字は出せませんが、一般的には3LDKの全窓で約150万円が相場と言われています。
ただし、内窓は補助金との相性が抜群です。わが家では:
・先進的窓リノベ事業
・自治体の省エネ補助金
・住宅ローン減税ほかの減税制度
これらを組み合わせて活用しました。詳細はこちらに。
補助金を引いた実質負担で考えると、内窓導入のハードルは大きく下がります。
デメリットは「開け閉めが二重で面倒」ただ1点
正直に書きます。1年使ってみて感じたデメリットは1つだけです。
窓の開け閉めが二重になる。
換気のために窓を開けるとき、既存サッシと内窓の2枚を順に開ける必要があります。閉めるときも同じ。確かに面倒です。
ただ、それを補って余りある快適さがあります。冬は窓際でも寒くない。夏は窓辺が暑くない。結露はゼロ。これらと引き換えに「窓の開閉が二重」なら、十分に納得できるトレードオフでした。
まとめ:内窓は「数字で証明できる断熱対策」
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 冬:サッシ間温度(外気6.4℃時) | 8.3℃ |
| 冬:内窓室内側温度 | 19℃ |
| 冬:シングルサッシ表面 vs 内窓表面 | 12℃ vs 20℃(差8℃) |
| 夏:外気49.5℃時の室温(窓際) | 31.4℃ |
| 設置範囲 | 3LDK全窓 |
| 製品 | YKKAP プラマードU(アルゴンガス) |
| 既存サッシ | シングルのまま(規約上変更不可) |
| 唯一のデメリット | 窓の開閉が二重で面倒 |
| 活用した補助金 | 先進的窓リノベ・自治体補助・減税 |
内窓の効果は、実測してみると数字で明確に出ます。「気持ちの問題」ではなく、温度計で測れる物理現象としての断熱効果。
マンションで断熱を考えたとき、内窓は「規約に縛られず、効果が数値で証明できる」という意味で、最も導入しやすい選択肢のひとつだと感じています。
リノベ全体の話や、その後の暮らしの変化はこちらに詳しく書いています。
この記事が、マンションでの内窓導入を検討している方の判断材料になれば嬉しいです。みなさんがマンションで内窓を活用し、冬は暖かく夏は涼しい暮らしを実現できるよう、心から願っています。




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